麻疹は空気感染する感染力の強い感染症です。マスクをしていても感染の可能性があります。感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。
肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人と言われています。
その他の合併症として、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、麻しんウイルスに感染後、特に学童期に亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる中枢神経疾患を発症することもあります。
有効な予防方法は唯一予防接種だけとなります。ワクチン(基本は麻疹風疹混合MRワクチン)を接種することによって、95%程度の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。 また、2回の接種を受けることで1回の接種では免疫が付かなかった方の多くに免疫をつけることができます。
お子さんは1歳と小学校就学前の年長さんの1年の間に2回接種を行います。ワクチン接種の適切な時期にしっかりワクチン接種を行いましょう。この春に年長さんになられる方は4月1日から接種が可能です。お早めに接種をご予定ください。1歳未満のお子様は任意接種として接種は可能です。生後6か月未満のお子様は母体からの移行免疫の残存期間のため、基本的にはワクチン接種はいたしません。
これまで2回接種ができていれば追加接種は不要です。保護者の方はご自身の母子手帳を確認し、2回麻疹ワクチンもしくはMRワクチンを接種しているかご確認ください。
接種をご希望の保護者の方は一度医院までお電話ください(妊娠中のお母さま、2週間以内に妊娠の可能性のあるお母さまは接種できません)
麻疹について
2024.03.18